123冊本その6:「古事記」

 岩波文庫の校注をしている先生が、友人の恩師だった。なんともはや。
 エネルギッシュ。屎がやたら出てくる。「その容姿(かたち)麗美(うるは)しく」と姫を紹介した直後に、「その美人の大便(くそ)まれる時」とか言うんだもの。愉快愉快。
 イザナギが黄泉の醜女に桃をぽんぽこ投げつけたり、イザナギの左目からアマテラス、右目からツクヨミが生まれたり、理屈ぬきで楽しい。芥川の「老いたる素戔嗚尊」が原作にかなり忠実であることを知った。
 天孫降臨の場面で「天の石位(いわくら)」という語が出てきてニヤニヤ。神が座る場所!かっこいい!所詮岩だけど!