2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

№49 ドストエフスキー「白夜」(新潮文庫) №50 古井由吉「白髪の唄」(新潮文庫) 2週間ほど前、かっぱ横丁で見つけて欣喜雀躍した一冊。 死の香りを馥郁と漂わせる文章は相変わらずで、どの箇所が特にいいというのではなく、文の運びにただただ心地よ…

№46 笠井潔「サマー・アポカリプス」(創元推理文庫) 三部作だったとは……。 №47 「平家物語 二」(岩波文庫) 巻四〜巻六まで。巻四「信連」の戦闘シーン。「橋合戦」の、三百余騎が一斉に河を渡る場面。見事。 №48 大野順一「色好みの系譜」(創文社…

№45 「平家物語 一」(岩波文庫) 巻一〜巻三まで。 巻一 やっぱり祇王と仏御前の話が一番。 巻二 謀反の計画がバレたときの、清盛の下手人に対する態度。「縁のきはにひき寄せさせ、物はきながら、しゃっつらをむずむずとぞふまれける」。こういう文に反…

№43 高橋睦郎「読みなおし日本文学史」(岩波新著) №44 保坂和志「生きる歓び」(新潮文庫) 保坂和志の作品を初めて読んだ。 ・なんだかどしどしものを言うなあ、色気ないなあと思いながら読んでいたけれど、「大げさに聞こえるとは思うが、自分のこと…

№40 アガサ・クリスティ「春にして君を離れ」(ハヤカワ文庫) №41 ヴァン・ダイン「グリーン家殺人事件」(新潮文庫) 犯人はこいつに違いないと早々に目星をつけて読み進めてたら見事に外してしまった。 №42 アガサ・クリスティ「動く指」(ハヤカワ…

№37 堀江敏幸「いつか王子駅で」(新潮文庫) №38 フィリップ・K・ディック「高い城の男」(ハヤカワ文庫) №39 泉鏡花「歌行燈」(岩波文庫) 一番面白かったのは「歌行燈」。クライマックスで謡曲「海士」が使われていておおっと思った。 「高い城…

№36 H.ジェイムズ「ねじの回転」(ハヤカワ文庫) 芥川の「藪の中」は複数の人物の語りを通して「複数の真実」を描いているけれど、この作品ではその「幾通りもの真相の可能性」を一人の人物の語りによって表現し得ているところが面白いと思った。

№35 小西甚一「日本文学史」(講談社学術文庫) 小説と物語の違いについて。

№34 新日本古典文学大系57「謡曲百番」(西野春雄校注、岩波書店) 江戸時代に編まれた謡曲集。その名の通り、有名な謡(能のシナリオ)が100集められている。 一番印象に残ったのは「海士(あま)」。なぜ印象に残ったかというと、母の愛、しかも激しい…

№32・33 ポール・クローデル「繻子の靴 上・下」(岩波文庫) 下巻246頁の仕掛けが楽しかった。

№31 西郷信綱「梁塵秘抄」(ちくま学芸文庫)

№30 「源氏物語 六」(岩波文庫) 「東屋」〜「夢浮橋」。 123冊本その78:「源氏物語」(岩波文庫) 二月の(私的)課題図書だった「源氏物語」を少し遅れてやっと読み終えた。長かった。 「光源氏は人間としては描かれていない。当時の人が考え得る…