123冊本その24:「斜陽」

 冒頭のスウプの場面は何度読んでも凄いと思う。
 
 ……少し笑って、
 「かず子や、お母さまがいま何をなさっているか、あててごらん」
 とおっしゃった。
 「お花を折っていらっしゃる」
 と申し上げたら、小さい声を挙げてお笑いになり、
 「おしっこよ」
 とおっしゃった。

 このやりとりも昔から好き。
 
 「夾竹桃はおきゃん」という私の思い込みがこの小説から来ていることを知った。