123冊本その12:竹取物語

 確か古典の学び初めがこれだったような。文法教科書の例文にもたくさん引用されてたから、久しぶりに読んで懐かしかった。「長き爪して眼を掴みつぶさむ」って、覚えてる人いないかしら。
 「物語の出で来はじめの祖」なんだけど、筋立てしっかりしてるし、伏線もばっちりだし、心理描写も巧みでなんだか驚いてしまった。現存してるのは中世に書き換えられた「今竹取物語」の可能性もあると解説にあったけど、どうなんだろう。
 かぐや姫が逃げようとするのを抱きとめて、帝が言う台詞がかっこいい。文庫の脚注は「もう逃しはしないよ」なんだけど、原文の方が荒っぽい感じでよい。言われてみたい。