123冊本その30:「みだれ髪」

 乱れてました。
 若さゆえの傲慢が随所に溢れかえっていてやや食傷ぎみ。
 「病みませるうなじに繊(ほそ)きかひな捲きて熱にかわける御口を吸はむ」
 私が男ならゲンナリする。ちゃんと看病してくれ。
 四男につけた名前にびっくり。アウギュストって。母親というのはどの時代でも始末に終えないものなのだなあ。