123冊本その56:「罪と罰」

 20歳前半において最も衝撃を受けた本。やはり凄かった。
 この本を、つまらない、取るに足らぬ本だ、と言ってのける人っているんだろうか。ラスコーリニコフとソーニャの会話を冷笑を以って受け止める人は?いや、勿論いるんだろうけど、私には到底できない。
 エピローグの、囚人たちのソーニャへの憧憬を描いた場面が好きだ。
 「罪と罰」の「罪」に当たるロシア語(プレストゥプレーニエ)は、本当は「あやまち・踏み越え」くらいの意味だということをどこかで読むか聞くかしたけど、それが作品の解釈にどう影響するか、という肝腎なところを失念してしまった。