123冊本その57:「ドストエフスキーの生活」

 小林秀雄の、ドストエフスキーに関する評論集。表題の伝記部分よりも、「『カラマーゾフの兄弟』」「『罪と罰』について」の方を熱心に読んだ。
 警句の連続。警句に弱いので参っちゃう。「彼等は、疑うというより寧ろ信じないのである」なんて言われたら、意味もわからず興奮してしまう。
 イヴァンの人物造型についてと、人称の問題について特に得るところが多かった。