その9:「リルケ詩集」

 たけくらべの興奮さめやらぬ中、ささーっと読み飛ばしてしまった。詩集を1時間で読むなんて美術館を小走りで駆け抜けるようなものだ。反省。
 しかし訳の文体が自分には合わなかった。訳者はリルケ全集を監修したような有名な方でサイト上の評判もなかなかのようなので、完全に自分の好みの問題。でも「一枚の紙のうえにのように」っておかしくないかしら。
 「孤独」の出だしと、「ほとんどあらゆるものが」「お前に幼な時があったことを」「世界はあった 恋びとの顔のなかに」は割と好きだった。