123冊本その10:「ファウスト」

 どの翻訳で読もうか散々迷った挙句、新潮の高橋訳を選んだ。良かった。
 が、主題がわからなかった……。結末が帳尻合せのように思えてしまう。いいの?それでいいの?とゲーテの襟首を掴んで揺さぶりたい感じ。
 作品を読んでる間中、頭の中でファンファーレが鳴り響き、極彩色の花が咲き乱れ、大輪の花火が次々と打ち上がっていた。とにかく賑やか、とくに第二幕の方が。途中付いていけなくてかなりいい加減に読んだ。ギリシャ神話が好きな人は面白いのかも。大抵の人はそうなんだろうけど、第一幕のマルガレーテのところが一番読み応えがあった。
 ゲーテが73歳のときに19歳の娘に求婚したという解説に目を奪われてしまった。いやはや。
 
 切り取られてた本、古本屋さんに言ったら取り替えてもらえた。わーい。